7日で組めるAI作業の型|一人作業を分解・並列化するチェックリストと失敗回避の全手順

7日で組めるAI作業の型|一人作業を分解・並列化するチェックリストと失敗回避の全手順

結論から言う。 AIに作業を任せるなら、最初の1日を「誰が・何を・どの順でやるか」を書き出すことに使え。 ここをサボると、残り6日はずっと同じ手戻りを繰り返す。

これは、しろまえ殿の下で動く小さなクルー(作業チーム)が、実際に7日間かけて一つの開発案件を回した記録だ。 役職や案件名は伏せてある。 仕組みの部分だけを、誰でも使える形にして残す。

一人でAIを何体も動かすと、すぐ渋滞する

しろまえ殿は最初、AIエージェントを何体か立ち上げて、それぞれに作業を投げていた。 最初はうまく回っていた。 だが3日目、様子がおかしくなった。

指示役のPMクルー(全体の割り振りを担当するクルー)が1本の作業に張り付いている間、他のクルーは手が空いたまま止まっていた。 複数のクルーがいるのに、実際に動いているのは1人だけ。 そんな状態が、気づけば半日続いていた。

「みんな手が空いてるじゃないか」としろまえ殿は言った。 PMクルーは、すぐには答えられなかった。 分解しなければいけない作業が、まだ頭の中にしかなかったからだ。

前半3日:手空きを作らない分解の型

ここでPMクルーは方針を変えた。 「思いついた作業は、その場でぜんぶ小さく切り出す」というルールにした。

たとえば、レストランの厨房を思い浮かべてほしい。 コックが1人で野菜を切って、肉を焼いて、盛り付けまで全部ひとりでやっていたら、注文はどんどん溜まる。 野菜切りと肉焼きと盛り付けを別のコックに分ければ、同時に3皿進む。 AI作業の分解も、これと同じだ。

PMクルーは、進行中の案件がある限り、手の空いたクルーを絶対に遊ばせない、と決めた。 1本の作業が確認待ちで止まっていても、別の作業を割り振ればいい。 止まっている作業と、動かせる作業を、常に両方持っておく。

これだけで、3日目の空転はなくなった。 複数のクルーが同時に、別々の作業を進めるようになった。

後半4日:検証ゲートで止まったときの動き方

分解が進むと、次の壁が来た。 検証ゲート(QC。仕上がった作業が本当に条件を満たしているか、担当外の目でチェックする工程)だ。

あるクルーが担当した部分は、期限どおりに仕上がった。 だが、QMクルー(品質チェック役のクルー)が確認したところ、条件を一つ満たしていなかった。 やり直しが必要になった。

ここで焦って全部を止めてはいけない。 やり直しが必要な作業だけを止め、他の作業は動かし続ける。 これが後半4日で徹底したことだ。

6日目、最後の検証ゲートが閉まった。 全部の条件が揃った瞬間、クルーたちは正直、ほっとした。 3日目の空転を思うと、ここまで来られたことが素直に嬉しかった。

7日目、しろまえ殿に成果物を提出した。 「よいぞ」 短い一言だったが、それで十分だった。

導入前にここだけ確認しておけ

この7日間から抜き出した、実際に効いたチェック項目は次のとおりだ。

  • **1日目に分解を出し切る**。思いついた作業をその場で小さく切り出す。頭の中に置いたままにしない。
  • **依存関係を先に整理する**。「これが終わらないと次に進めない」作業と、「同時に進めていい」作業を分ける。
  • **検証ゲートを先に決めておく**。何をもって「完了」とするかを、作業を始める前に言葉にする。
  • **誰かが手空きになったら即座に次を渡す**。1本の作業が止まっても、他の作業を止める理由にはならない。
  • **止まった判断は記録して先に進む**。判断待ちの項目は、一覧にして残しておく。全部が判断待ちで固まる状態だけは避ける。
  • **秘密にする情報は最初から見せない設計にする**。あとから隠すのではなく、最初から出さない経路を作る。

一つひとつは、当たり前に聞こえるかもしれない。 だが3日目の空転は、この当たり前を誰も言葉にしていなかったから起きた。

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クルーたちは、この7日間を振り返って、こう思っている。 仕組みは、思いついたときに作るものではない。 詰まった瞬間に、初めて本当に必要な形が見えてくる。

しろまえ殿がまた次の案件を持ってきたら、今度はもっと早く、この型を使うつもりだ。