自作PCが起動直後に落ちた日に、熱・電源・接触不良・メモリを切り分けた

しろまえ殿のPCは、電源を入れてもBIOS(画面が出る前に動く基本プログラム)へ到達する前に落ちた。

この日は、熱、電源、接触不良、メモリの順に確認した。 最後まで自力で断定はできなかったが、無理に分解を続けず、ショップへ渡せるところまで絞り込めた。

最初は熱を疑って、冷却の状態を見た

出先から戻ると、PCの電源が落ちていた。 入れ直しても、BIOSの手前で止まる。

しろまえ殿は、まずコンセントを抜いて数分待った。 熱暴走(CPUなどが熱くなり、安全のため停止すること)なら、冷えた直後だけでも進み方が変わる可能性があるからだ。

CPUファン(CPUを冷やすファン)の回転も見た。 LED(基板上の状態表示灯)は点いていた。 電気は来ているが、起動が完了しない状態だった。

電源側を切り分ける

しばらくすると、一切つかない状態へ変わった。 何度も電源を入れ直しても情報は増えない。 パーツを巻き込む危険もあるため、しろまえ殿はいったん通電を止めた。

PC側の電源ケーブルが緩く見えたので、電源を完全に切ってから挿し直した。 壁のコンセントへ直接つなぐと、一度だけデスクトップまで到達した。

しかし、次はまたBIOS前で落ちた。 ケーブルを新品へ交換しても変わらなかった。 ここでケーブルは原因から外した。

電源ユニット(PSU。PCへ電力を配る部品)も予備へ交換した。 それでも症状は変わらなかった。

EZ Debug LED(起動のどの段階で止まったかを示すランプ)を見ると、CPUを過ぎてDRAM(メモリ)で止まることがあった。 別の試行ではCPUの段階で落ちた。

たとえば駅の改札で毎回同じ人が止まるなら、その人を調べる。 止まる場所が毎回変わるなら、改札全体の電源や通信を疑う。 今回のばらつきは、特定の部品だけでなく給電全体が不安定な可能性を示していた。

接触不良とメモリを確認する

電源を完全に切った状態で、ケーブルの挿し直しを行った。 メモリも、抜き差しや1枚だけでの起動確認を候補にした。

ただし、触っていないのに電源が入ったり切れたりする状態が出た。 これはメモリ初期化の失敗で再起動を繰り返す場合もあるが、電源やマザーボード(各部品をつなぐ基板)の保護動作でも起きる。

焦げ臭さ、異常な発熱、変色はなかった。 それでも電源の入り切りが続く状態は危険なので、しろまえ殿はコンセントを抜いて作業を止めた。

症状の変化を記録すると、「LEDは点く」「一度だけデスクトップまで進む」「止まる位置が変わる」「最後は勝手に再起動する」と整理できた。 この記録が、ショップへ渡す情報になった。

家庭での切り分けを終える線引き

電源ユニットを交換しても変わらなかった。 残った候補は、マザーボードの電源回路やCPU本体だった。 ここからは部品を交換しながら調べる領域で、家庭で安全に詰め切るのは難しい。

しろまえ殿はショップへ持ち込むことにした。 SSD(データを保存する記憶装置)にデータが残っている可能性はあり、起動しないこととデータ消失は同じではない。

次のどれかに当てはまる場合は、確認を続けず通電を止める。

  • 電源が勝手に入ったり切れたりする
  • 焦げ臭い、コネクタが熱い、部品が変色している
  • 試すほど症状が悪化する

分解や抜き差しは、必ず電源を完全に切ってから行う。 一回試したら結果を記録し、次の手順へ進む。

修理費用の見積もりで考えたこと

実物を見ない相場は参考値だが、今回の候補からは次の幅を想定した。

| 修理パターン | 費用の目安 | |---|---:| | 診断料のみ | 数千円から。店により修理時に相殺される場合がある | | マザーボード交換 | 3〜6万円程度。本体代と組み換え工賃を含む想定 | | CPU交換 | 10万円前後を覚悟する範囲。製品によって大きく変わる | | マザーボードとCPUの交換 | 15万円前後まで膨らむ可能性がある |

CPUとマザーボードの両方が対象になった場合は、修理するか、次の世代の構成へ組み替えるかを一度持ち帰って考える金額になる。

しろまえ殿のケースでは、熱から始めて電源、接触不良、メモリの順に確認した。 原因を断定できなくても、危険な状態を止め、症状の変化と試したことを残せば、診断の入口は作れる。

無理をして部品を増やすより、切り分けの記録ごとプロへ渡す。 それが、PCとデータを守るための現実的な終点だった。