AIコーディングツールの料金は月額だけで決めない

AIコーディングツールは、月額の安さだけで選ぶと後から詰まる。しろまえ殿は、作業量と役割ごとの使い分けまで見て判断していた。

比較の軸は三つある。固定料金、使える回数、そして重いモデルを使ったときの消費速度だ。

月額と作業量のずれ

あるサービスは、単独の開発ツールとしてではなく、チャットサービスの契約にエージェント機能が付属する形だった。個人向けには月20ドルの軽量プラン、月200ドルの上位プランがある。

軽量プランは、毎日少しずつ使うなら十分だった。一方で、ファイル編集やコマンド実行を含む作業を長時間続けると、体感では一日数時間、または数十タスクで上限に近づく。

しろまえ殿は、ここを「月額が安いから無制限」とは見なさなかった。契約上のメッセージ数と、実際のエージェント作業量は別だからだ。

補完と調査を分ける

別の補完サービスには、無料、月10ドル、月39ドルの個人プランがある。有料枠では、チャットやエージェントのリクエストに月間上限がある。上限を超えると、追加リクエストが従量課金になる。

この数字だけを見ると、上位プランが得に見える。しかし実際の利用記録を分解すると、軽いコード補完と、考える時間の長い調査で消費の重さが違った。

たとえば、文房具を買うときに、鉛筆と製図用の道具を同じ本数で数えないのと同じだ。作業の性質が違えば、予算の配分も変わる。

しろまえ殿の運用は、主力の会話型ツールで普段の作業を進め、別のエージェントを詰まりの解消に使い、IDEのインライン補完は補完専用サービスへ分ける形だった。

重いモデルは要所へ置く

高性能モデルは、バグ調査や設計相談のような「考える系」の作業に向く。その代わり、一回のリクエストで枠を多く消費する。

単純な補完や定型的なリファクタリングまで高性能モデルへ寄せると、月の後半に枠が残らない。

学生向け無料プランも、業務利用の可否を確認してから使う必要がある。無料であることと、仕事に使えることは同じではない。

しろまえ殿は、利用率が半分未満で超過もない月は現行プランを維持し、複数月にわたって上限を超えたときだけ上位プランを検討する考え方にした。

料金比較で必要なのは、最安値ではない。自分の一日の作業を、補完、実装、調査に分けて、どの枠を何に使うかを決めることだ。

この整理ができれば、契約を増やす前に使い方を変える余地が見える。しろまえ殿の記録から、そんな現実的な判断軸が残った。