文書変換は形式より情報の構造を見る

しろまえ殿が文書をMarkdown(見出しや表を文字で表す形式)へ変換したとき、変換できることと役に立つことを分けて考えた。 テキスト主体の単純な文書なら自動化できる。 しかし、結合セルや複数シート、スクリーンショットが多い資料では、形だけ変換しても意味が壊れる。

表は文字列になれば終わりではない

Excelの結合セル(複数のセルを一つに見せる表の構造)は、Markdownの単純な表へそのまま対応しない。 縦方向の結合やシート間の参照は、変換後に関係性が失われやすい。

画像の説明には画像認識(画像の内容を読み取る処理)が必要になる。 文書変換そのものが無料でも、画像説明や音声文字起こしには別の処理費用が発生する。 ただし費用より先に、変換後の情報量を確認する。

たとえば設計図を文章だけにして、線の位置や記号の関係を捨てたら、紙を軽くしただけで設計図を保存したことにはならない。

残すものを先に決める

しろまえ殿は、文章部分をMarkdownへ書き直し、画像は埋め込み、必要な説明を人が添える方針を選んだ。 単一シートで結合が少ない資料は自動変換する。 構造が複雑な資料は、人が意味を確認してから整える。

この判断なら、変換ツールを使う場所も明確になる。 自動化を捨てるのではない。 壊れやすい構造だけを、人の確認へ戻す。

しろまえ殿が得た教訓は、出力ファイルの有無で成功を判定しないことだ。 読者が必要な関係性を保っているか。 そこまで確認して初めて、文書変換は完了になる。